Honda S series
1962年
SPORTS 360 (2XAS-250)
62年10月、第9回全日本自動車ショーにて公開されたホンダスポーツのプロトタイプ。
当時の普通車規格のSPORTS 500とともに公開され、軽自動車規格の360 は市販されることはなかったが、数多くのテストを経てホンダSシリーズの基礎を築いた。
1964年
S500 (AS280)
ホンダスポーツ最初のモデル。
64年2月、SPORTS 360/500プロトタイプをベースに全てを進化、洗練させて登場した。
DOHC 、4キャブレター、4輪独立懸架と当時最先端の技術と破格の性能を誇り、その基本構成はSシリーズの最後まで引き継がれた。
531cc 44ps/8,000rpm
1964年
S600 (AS285) 初期型
64年3月、S500エンジンのボア・ストロークともにアップしてパワーを強化したエンジンを搭載し、新しいグリルとバンパーを纏って登場。基本構成はほぼS500を踏襲していたが、登場して程なくエンジンに大々的な設計変更が行われ、その後も随時各所の改良が進められた。
606cc 57ps/8,500rpm
1965年
S600 (AS285) 後期型
65年3月、S500からS600初期型まで踏襲されたガラスのヘッドライトカバーが廃止され、S600後期型となった。初期型から後期型の終了に至るまで、エンジンの内部、外部、トランスミッション、サスペンション、フレームなどシャシーのほとんどに流動的に設計変更が行われ、段階的にS800の構成に近づいた。
606cc 57ps/8,500rpm
1966年
S800 (AS800) 初期型 チェーンドライブ
66年1月、外観の意匠とインストルメントパネル色が変更され、ハードな印象となったS800が登場。
吸気系を中心にエンジン周り全てが一新、クランクケースの限界近くまで排気量もアップされ、100マイルカーの仲間入りを果たした。クランクマスは軽く、Sシリーズ中最もスパルタンなエンジンを持つ。
791cc 70ps/8,000rpm
1966年
S800 (AS800) ライブアクスル
66年5月、プロトタイプより継承されてきたチェーンドライブ・トレーリングアームが、5リンク・リジッドアクスルに置き換えられた。これに伴ってスペアタイヤはトランクの外に出され、床下吊り下げタイプとなった。
輸出を意識してクランクマスは増やされ、エンジン特性は扱いやすさに振られた。
791cc 70ps/8,000rpm
1968年
S800M (AS800)
68年5月、S800輸出仕様をベースに、車体四隅にリフレクターを配置したS800Mが登場。
スイッチやレバー、ミラーなどが安全基準に沿ったものになり、ラジアルタイヤの設定、フロントブレーキはガーリング製キャリパーのディスク、配管は2系統となった。
791cc 70ps/8,000rpm
1970年5月、Sシリーズの生産は終了した。